未加工でも回転数がわかる!
モータや各種回転機などから発生する騒音や振動または磁束の変化などの様々な信号から、FFT(高速フーリエ変換)演算により、回転速度を測定します。騒音計や振動センサからの複雑な波形信号でも、5種類の計測モードで、回転速度に相当する周波数成分を確実に抽出し、正確な回転速度を演算表示します。
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モータや各種回転機などから発生する騒音や振動または磁束の変化などの様々な信号から、FFT(高速フーリエ変換)演算により、回転速度を測定します。騒音計や振動センサからの複雑な波形信号でも、5種類の計測モードで、回転速度に相当する周波数成分を確実に抽出し、正確な回転速度を演算表示します。
・センサーの取り付け加工や反射マーク不要
・音や振動からでも、簡単に回転計測 - 回転軸の加工が 不要
・急激な回転速度変化、加減速に対応可能な追従計測アルゴリズムを搭載
・様々な回転測定用途をカバーする多彩なセンサーをラインアップ
・回転速度のアナログ出力機能に加え、回転速度に対応したパルス出力機能を追加
計測内容によって、下記5種類のモードから測定アルゴリズムを選択可能です。
C、D、E モードは、内部処理を高速で処理することにより、加減速に追従。
Cモードは、最大ピークを見失ったときでも、あるべきピークを予測し、回転速度を演算します。
Dモードは最大ピークに追従、Eモードは最大 8個の周波数ピークから最適な回転速度を選択できます。
測定モード | MODE | 測定アルゴリズム |
定常回転測定(Constant) (測定対象物の回転速度が一定している場合に有効なモード) | A | 最大ピーク周波数法 |
B | 周波数間隔法 | |
回転加減速度測定(Active) (測定対象物が加減速する回転速度を計測する場合に有効なモード) | C | 最大ピーク周波数法(複数次数ピーク追従) |
D | 最大ピーク周波数法(ピーク追従) | |
E | 最大ピーク周波数法(回転速度候補選択) |
最大ピーク周波数法
パワースペクトルの最大ピークの周波数で演算します。通常、このモードで測定します。
周波数間隔法
回転の各次数成分の周波数間隔を順次求めていき、
その中で最も多くあらわれた周波数間隔を回転速度の1次成分と判断し回転速度を決定する方法です。
1次ピークが不安定な場合に有効です。
回転速度候補選択
最大8個までのパワースペクトルのピーク周波数の内、任意の1つのパワースペクトルに着目して測定します。
モーターの回転計測
振動からの回転計測
漏洩磁束からの回転計測
FT-7200 アプリケーション事例
マイクロホンや振動センサーを使用したエンジン回転計測例
エンジンのピストンの動きに起因した音や振動から、エンジンの回転速度を計測できます。エンジンルームにカバーがかかっていて、エンジン回転センサーの取り付けができない場合に有効です。
パルス数は、クランクシャフト1回転あたりの点火・爆発回数を設定します。 (例)4 サイクル 4 気筒の場合パルス数は2P/R
家庭電化製品に組み込まれたDCモーターの回転計測例
家庭用電化製品に組み込まれた DCモーターの回転速度を計測します。例えば電動歯ブラシ等、内部に DCモーターを組み込んだものでも、モーターからの漏洩磁束から回転速度が得られます。DCモーターのローターの極数を入力するだけで、回転速度測定ができます。
エンジン回転センサーを使用した回転計測例
自動車の一次側低圧、二次側高圧導線にセンサーをクランプすることにより、エンジンの回転速度が得られます。1回転あたりの点火回数を入力するだけで計測できます。
パルス数は1回転あたりの点火・爆発回数を設定します。
(例)4 サイクルエンジンの場合: 一次側で計測する場合、気筒数の半分の値を設定。二次側で計測する場合、2回転で1パルスのため 0.5 P/R と設定
加速度ピックアップを使用した小型ファンの回転計測例
小型ファンなどの回転体の回転速度を計測します。回転体の振動は、回転運動に依存します。振動の周波数を計測することにより、回転体の回転速度が得られます。
加速度ピックアップを使用したコンプレッサーの回転計測例
エアコンなどで使用されているコンプレッサーの回転速度を計測します。回転軸が出ていないコンプレッサーの回転速度も、FT-7200 と加速度ピックアップの組み合わせで測定できます。
マイクロホンを使用した、マフラー音からのエンジン回転計測例
自動車のマフラー音からエンジンの回転速度を計測します。マフラー音には、エンジンの回転に起因した脈動成分が含まれています。その脈動の周波数成分から、エンジンの回転速度計測が可能です。パルス数は、クランクシャフト1回転あたりの点火・爆発回数を設定します。
マフラーの性能によっては、計測できない場合があります。
EV車の DCモーター回転速度測定
DCモーターは、様々な分野で使用されており、特に近年では電気自動車での利用に伴い、より正確なモーター回転速度計測が重要となってきています。ここでは、OM-1200電磁誘導方式検出器を使用し、DCモーターの回転軸と直交に取り付け、DCモーターからの漏洩磁束を検出して、FT-7200 で回転速度を表示します。アナログ出力は回転速度変化の様子を記録計等で記録するために、またモニター用アナログ出力は波形確認信号としてお使いいただけます。
遠心分離機の回転計測例
遠心分離機は、回転軸が内部に隠れているため反射テープを用いた回転計測ができません。
しかし、FT-7200と加速度ピックアップを用いる事によって、回転計測が可能となります。遠心分離機の蓋に加速度ピックアップを取り付け、回転に寄与する振動成分検出します。
FT-7200はFFT演算方式により、安定的な回転計測ができ
FT-2500 アプリケーション事例
モーターの微小回転軸の回転速度測定
反射マーク無しで、モーター等の回転軸の回転速度を簡単に測定できます。 例えば、反射マークを貼ることが困難な微小回転軸や反射光が真直ぐに返ってこないファンモーター等の測定も可能です。
汎用DCモーターの回転方向判別・回転速度測定
FT-0501は、汎用DCモーターの漏洩磁束を検出し、回転速度に比例した周波数信号を取り出すものです。 コイルを2個内蔵しているため、検出される2つの信号には位相のずれが生じ、その位相の関係により回転方向を判別する原理です。 目視では方向判別がしにくい小型DCモーターの品質管理にたいへん便利な機能です。もちろん回転速度の測定も可能です。
加速度センサーを使用したコンプレッサーの回転速度測定
家庭用の冷蔵庫や業務用の自動販売機、空調機やカーエアコンなどで使用されている回転軸が出ていないコンプレッサーも、 FT-2500と加速度ピックアップの組み合わせで簡単に回転速度が測定できます。 加速度ピックアップ(NP-3000シリーズ)は、オプションのマグネットベース(NP-0100、0101)に装着し、 いろいろな場所で信号をチェックして最も条件の良い場所にセットします。
電流プローブセンサーを使用したフューエルポンプのDCモーターの回転速度測定
自動車の電装品に数多く使われているDCモーター、そのDCモーターの消費電流は、モーターの極数(ポール数)に比例して脈動します。 電流プローブセンサーでDCモーターの電流脈動を検出し、その信号をFT-2500に入力することにより、DCモーターの回転速度を正確に測定できます。 DCモーター単体、あるいは自動車の電装品のようにリード線引き出し可能なモーター組み込み製品(部品)の回転速度測定に適しています。
音圧を利用したポンプの回転速度測定
排気音を利用してポンプの回転速度を簡単に測定できます。 一般にポンプ機器は回転軸が外に露出していないため、通常のパルス検出方式の回転計測は困難でした。 本例は排気音をマイクロホンで検出し、回転計測を行った例です。
家庭電化製品組込みモーターの回転速度測定
DCモーターの回転をブラシの振動に変換している電動歯ブラシ、 FT-2500なら製品に組み込まれたDCモーターから漏れる磁束を検出することで、回転速度を測定することができます。
マイクロホン、加速度センサーでのエンジン回転計測
エンジンのピストンの動きに起因した音や振動から、エンジンの回転速度を計測できます。エンジンルームにカバーがかかっていて、エンジン回転センサーの取り付けができない場合に有効です。
エンジン回転センサーを使用した回転計測
自動車の一次側低圧、二次側高圧導線にセンサーをクランプすることにより、エンジンの回転速度が得られます。1回転あたりの点火回数を入力するだけで計測できます。
加速度センサーを使用した小型ファンの回転計測
小型ファンなどの回転体の回転速度を計測します。回転体の振動は、回転運動に依存します。振動の周波数を計測することにより、回転体の回転速度が得られます。
マフラー音からのエンジン回転計測
自動車のマフラー音からエンジンの回転速度を計測します。マフラー音には、エンジンの回転に起因した脈動成分が含まれています。その脈動の周波数成分から、エンジンの回転速度計測が可能です。
騒音計を使用した掃除機の回転計測
掃除機のようにモーターが見えないものでも、運転音からモーターの回転速度を測定できます。
加速度センサーを使用した組込みモーターの回転計測
ドライヤーや電動ドリルなどの内部に組み込まれて見えないモーターでも、回転振動からモーターの回転速度を測定できます。
燃料ポンプの回転速度と回転方向同時測定
燃料ポンプの回転速度計測および回転方向判別を同時に行います。 燃料ポンプは、自動車など様々な分野で使用されていますが、分解できないため、完成品の回転速度計測および方向判別は直接回転軸からは行えません。ここでは、FT-0501 漏洩磁束検出器を燃料ポンプに取り付け、燃料ポンプからの漏洩磁束を検出し、FT-2500 アドバンストタコメーターで周期的に変化する磁束を周波数演算することで、組み込みモーターの回転速度並びに回転方向を測定します。