マルチチャンネル方式を採用し、単相2線から3相4線の結線方式のパラメーター測定が可能なデジタル電力計
マルチチャンネル採用
突入電流測定可能
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マルチチャンネル採用
突入電流測定可能
66203/66204の測定マルチチャンネル機能は、多様な結線方式の出力測定に対応し、選択した結線方式に合わせた電圧、電流、その他パラメータを測定することができます。66203/66204の測定チャンネルはそれぞれ独立して測定表示することができるため、被測定物(以下DUT)の多点測定に適しています(例:66204の4チャンネルでそれぞれPV Inverterの入力側直流電圧/電流及び出力側の三相出力交流電圧/電流測定など)。また、66203/66204は効率計算機能を装備しておりますので、DUTの全効率(efficiency)を計算することができます。※PV inverter入力端子1000Vdc高圧測定については、1200Vrms(HV機能搭載オプション品)を使用することで測定が可能です。
結線方式/チャンネル | チャンネル1 | チャンネル2 | チャンネル3 | チャンネル4 |
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単相2線式 | 単相2線式 | 単相2線式 | 単相2線式 | 単相2線式 |
単相3線式 | 単相3線式 | 単相2線式 | 単相2線式 | |
三相3線式 | 三相3線式 | 単相2線式 | 単相2線式 | |
3V3A Three Phase Three Wire – Three Watt Meter Method | 3V3A | 単相2線式 | ||
三相4線式 | 三相4線式 | 単相2線式 |
三相3線式、三相4線式の測定が可能なため、三相電源製品のDUT出力測定をすることが可能で、内蔵された出力効率計算機能により、DUTの全効率を計算することができます(例:PV Inverterや電源装置)。また、66204で単相2線式を選択すれば、最高で同時に4つのDUTを測定することができます。各モジュールの最小電流測定範囲は5mA、無負荷出力(<30mW)の測定やEnergy Star 、IEC 62301、EN 50564 の規格に準拠した測定機能を搭載しています。コンピューター、サーバ、テレビ、LED照明、電源装置、バッテリー充電器といった製品の同時電力測定に適しています。
66203/66204は測定パラメータの最大/最小値を定めることができ、測定の過程においてGO/NG試験を実施することができます。設定時間に基づいて、測定値が設定値内の場合はOK判定(緑色ライト点灯)、設定値を超えた場合はNG判定(赤色ライト点灯)を行います。
▲ 20Arms以上の電流測定には外部シャントを使用します。
▲ コンパクトなサイズ設計で、標準キャビネットに最多8チャンネルの測定が可能です。
従来の電力計ではDUTを測定する時、出力数値がランダムに動き続けてしまい、測定できない状況がありました。これはDUTの消費電力が変動し、非線形の動作モード(例:バーストモード)により、電流の測定時間が異なれば、下図のT1~T4のように異なる値を測定してしまいます。そこで、平均計算方法を用いれば、データ上は安定した値で測定したとみなすことはできますが、平均化してしまうことでは波形の動きが読み取れなくなるため、測定としては適切な方法とは言えません。
66203/66204は前述の平均モードだけでなく、ウィンドウ法も用いることができます。測定時間の長さを設定することで、測定時にウインドウ内の全データを計算することができ、測定時間内に存在する波形測定を失うことはありません。他にも、ウィンドウ内で出力測定できるよう、積分モードを用いています。この積分モードも同様に測定時間を設定でき、その時間内の電圧/電流の瞬間出力積分からエネルギー量(J)を測定することができます。エネルギーを時間で測定することで、信頼性の高い平均出力が得られます。66203/66204の裁量レンジは5mAを採用していますので、無負荷出力の測定に適しています。また、66203/66204は多様な測定機能によりENERGY STAR / IEC 62301 / ErP / SPEC Powerの規格試験の要求を満たすことができます。
66203/66204は、電圧と電流の総高調波歪みを測定する機能を搭載しており、直接モニター上に表示することができます。例えばENERGY STAR規格ではDUTの入力交流電圧の歪み(13次高調波成分の歪み)が2%以下であることが定められているため、この規格を満たしているか確認するのに最適です。また、ユーザー定義の高調波階数(n次)の設定も可能であり、2次から50次の範囲で指定した歪みを測定することができます。
突入電流の測定
66203/66204は突入電流(IS)測定機能を搭載しています。この機能はトリガを掛ける電流レベルや突入電流を測定開始するポイント(Delay)を任意に設置することが可能なので、下図のように最初に発生する不要なピーク値Bを無視してT範囲内における最大ピーク電流Cを測定することができます。また、背面パネルのI/OインターフェースからTTL信号をトリガ信号として使用することができます。さらに、この機能はDUTのキャパシタによって生じる突入電流の測定にも適しています。
66203/66204の最大測定帯域幅は50kHz以上です。広帯域の測定は可能ですが、そのままですべての試験に適用できるとは限りません。例えば、入力電源のスイッチを切り替える機器の動作によって発生するスイッチングノイズの信号を測定する場合、そのノイズ成分が測定結果に影響を与える可能性があります。この問題に対してはローパス・フィルタを使用して、ノイズ成分を分離する必要があります。66203/66204は、5kHzのローパス・フィルタを標準搭載しているため、不要なノイズ成分を除去することができます。
高精度電流変換器 60A/200A(オプション対応)
66200シリーズの電力計はスタンドアロンのソフトウェア(ソフトパネル)を準備しており、USBまたはGPIBインターフェースを介して、コンピュータでファンクションキーの設定とデータ収集の制御が可能です。測定時間を設定すれば、時間経過を伴う測定した電圧/電流波形の記録ができ、長時間の測定と保存が可能です。収集したデータは、評価、分析に活用することができます。単相2線式の結線方式の場合、高調波成分を測定し、IEC 61000-3-2高調波電流測定の予備試験を行うことができます。また、66203/66204と電子負荷、交流電源をオプション品の電源効率測定ソフトウェア(単相2線結線方式のみサポート)を使用すれば、機器のパラメータを設定することでレポート編集および自動出力が可能です。
モデルNo, | |
66203 | チャンネル数:3 測定項目:V,Vpk,I,Ipk,Is,W,VA,VAR,PF,CFi,F,THD_V,THD_I,Energy |
66204 | チャンネル数:4 測定項目:V,Vpk,I,Ipk,Is,W,VA,VAR,PF,CFi,F,THD_V,THD_I,Energy |
モデルNo, | モデル名 |
A662008 | 電流効率試験用ソフトウェア |
A662009 | デジタル電力計用ソフトパネル |
A662010 | ラックマウントキット (66203/66204用) |
A662012 | 1200V 高圧測定用冶具 |
A662013 | 外部電流変換器 50A (66203/66204用) |
A662014 | 外部電流変換器 100A (66203/66204用) |
A662015 | 測定用ケーブル (66204用) |
A662016 | 測定用ケーブル (66203用) |
A662017 | 高精度 DC電流変換器 60A |
A662018 | 高精度 DC電流変換器 200A |
A662019 | DC電流変換器電源 (シングルチャンネル用) |
A662020 | DC電流変換器電源 (マルチチャンネル用) |